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日本初!りんご搾り粕を活用した
バイオプラスチック普及事業を展開

SDGs目標達成に向け「グレンカル・テクノロジー㈱青森オフィス」設置(弘前市)

2020年7月、青森県農村工業農業協同組合連合会(代表理事会長:小笠原康彦、以下「アオレン」)は、りんごの搾り粕等植物残渣を活用したバイオプラスチック用原材料の製造、販売を展開する「グレンカル・シナリー株式会社」(代表取締役社長:中石雅仁、以下「シナリー社」)を共同で設立。
2023年5月、シナリー社は親会社である「グレンカル・テクノロジー株式会社」(代表取締役社長:中石雅仁、以下「グレンカル社」)との合併に至り、長年りんご搾り粕の乾燥技術開発に携り、当該乾燥機「レドックスマスター」1号機を導入・稼働しているアオレン内にグレンカル社は青森オフィスを設置いたしました。

経緯

アオレンでは年間1.8万トンのりんごを加工(ジュース)しており、その際発生する約5千トン以上の搾り粕について、有効活用すべく長年様々な試験、研究に取組んできました。
こうした中、2013年からグレンカル社が開発した独自の乾燥技術(レドックスマスター乾燥機)を活用し、りんご搾り粕の低コスト乾燥について共同研究・開発に着手。
約6年の歳月を経て、りんごのみならず様々な植物性残渣の低温・低コスト乾燥技術を確立させることに成功。その技術を駆使した大型乾燥機「レドックスマスター1号機」を2019年5月アオレン内に導入し本格稼働しております。

プラズマ技術による複数種のイオンの働きにより、水分子クラスターの水素結合を分解。ミスト化した水分子クラスターを風で飛ばすことで乾燥。
高熱を利用しない革新的乾燥技術を確立!!

グレンカル社の「レドックスマスター乾燥機」は、これまで実現が難しかった低温・低コスト乾燥を可能とした革新的な技術で、当該乾燥機で乾燥した植物性残渣の乾燥品を主原料としたバイオプラスチック用原材料の高品質・低コストでの製品化を実現しました。
バイオプラスチックの課題とされるコスト面、品質面を克服したことで、化石燃料由来のプラスチックからの代替を促進。副産物の有効活用のみならず環境負荷低減へも貢献し、SDGs(持続可能な開発目標)達成にも結び付くとともに、青森県が進める「あおもりプラごみゼロ宣言」にも則した社会的意義のある事業を展開します。

乾燥品を活用した更なる展開

アオレンでは、レドックスマスター乾燥機により既にりんご以外の様々な植物性残渣の乾燥化技術を確立しており、その乾燥品活用による新たな製品開発にも取り組んでおります。
りんご粕乾燥品とその他の植物性残渣乾燥品を混合した、家畜用サプリメント飼料も開発し、牛への給餌を行なうなど、新たな活用法に取り組んでおります。
残渣処理に課題を抱える業界を巻き込み、今後新たな事業を展開していくことで、農林水産業を取り巻く環境・社会課題の解決に貢献し、SDGsの目標達成に結び付く取り組みを続けてまいります。

メディア掲載

日本経済新聞(令和2年7月23日(木)発刊)

読売新聞(令和2年7月23日(木)発刊)